このそらに、とけていく、


春が潜んだ冬の終わりに
雲の切れ間から希望を見る
空はどこまでも遠い

小鳥たちが囀る朝は
まだ短い爪を密かにとぐ
あなたはどこまでも遠い

あなたの一番になりたい
わたしの悲しみが
世界の悲しみになればいい
欲望は果てしなく深い海で
わたしはいつも夢を見る
叶うことなき馬鹿なわたしの夢が
ごみ箱に捨てられていても
わたしはもう泣いたりしない

ないから欲しくなる
手に入れれば持て余す
ないものねだりな世界で
あなたはいつまで
必要としてくれるだろうか
傷つけるだけのわたしを


もうすぐ春が来るらしい




08.02.25 *