美しい過去、不確実な未来、平凡すぎる今


思い出は日々美化される
綺麗な記憶だけ残されて
あとはみんな死んでゆく
薄れてゆく過去の上に
僕は勝手に色を塗る
記憶が記憶を磨いてしまう
本当はそんなに綺麗じゃなかったはずなのに

君と僕がそうであったように、
未来は不確実だから
絶対なんて役立たずだ
誓った永遠はいまどこにいるのだろう
永遠を誓っては何度も崩した

僕が一番恐れているのは
君が一番求めていた平凡だった
ただ過ぎてゆくだけの日々に
幸せがあるんだと君は言っていたけど
僕の濁った目じゃ見つけられない

今になって分かったことは、
君がそばにいてくれるだけで
幸せだったんだということ




08.03.05 *